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ラグビーの母国イングランドの壁は高かった。エディー・ジョーンズ前日本代表監督に弱みを突かれた (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by ©JRFU

次戦は世界2位のフランス

 だが、ボールポゼッション54%中の65%は自陣でのアタックで、相手陣で十分攻めることができなかったのも事実だ。結果、得点のチャンスはあまり多く得られなかった。

「イングランド代表は80分、ずっといいプレーをして、私たちをプレッシャー下に置いた。70m(=相手陣22m内)までボールを運ぶと相手に脅威を与えることができるが、我々はそれが十分にできなかった」(ジョセフHC)

 後半30分のペナルティトライのシーン以外は相手のモールをしっかりと止めており、ボールを競って相手にプレッシャーをかけていたシーンもあった。モールディフェンスやラインアウトはジョセフHCが担当している分野であり、練習の成果が出ていると言えよう。

 試合前のキャップ数を見ると、23人のうち11人がワールドカップを経験していない10キャップ以下の選手だった。指揮官は「トゥイッケナム(スタジアム)で若い選手たちが経験を積めたことは重要です。まだまだこれから成長していく」と期待を寄せた。

 10カ月後、日本代表は2023年ワールドカップ・フランス大会の予選プール第2戦でイングランド代表と対戦する。ジョセフHCは「対戦チームについて知ることができた。(世界の強豪は)大きくてパワフルで経験豊富なFWが相手なので、私たちはセットプレーを修正しないといけない。セットプレーに対応しないと自陣でチャンスを作るのが難しい」と気を引き締めた。

 8日後の現地11月20日には、トゥールーズでフランス代表(同2位)に挑む。

「悔しい思いを全員が持っているが、下を向く必要はない」と坂手キャプテンが試合後の円陣で声をかけたように、イングランド代表戦で出た課題を修正し、アウェーでどこまで勝つ流れに持っていけるか。「ブレイブブロッサムズ」のレジリエンス(適応力)に期待したい。

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