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大畑大介が注目する若手ラガーマンは伸びしろの塊。FL下川は「令和の大野均」、SO李は「驚くべき成長」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 一方で世界の強豪国には、長くチームを支えている司令塔が存在しています。日本代表が今後トップレベルで戦っていくには、若い選手が中心になって10番を背負っていけば、安定的な力を発揮できるのではないかと思っています」

---- ベテラン勢では、チーム最年長34歳になるFLリーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス)、同い年のFB(フルバック)山中亮平(神戸スティーラーズ)の奮闘も目が離せません。

「ふたりはさらに円熟味が増してきましたね! リーチはリーダーのポジションから解放されて、コンディションもよさそうです。自分だけにフォーカスできているのがポジティブに働いているのではないでしょうか。

 この前、神戸の後輩にあたる山中と会いました、表情が明るかったですね。頭でイメージしていたとおりのパフォーマンスがしっかりできています。経験と豊富な引き出しの多い選手は、そこがリンクした時、強みをどんどん出せるので、この1〜2年はかなり期待できます」

---- ベテランになると、コンディションの調整は特に重要になりそうですね。

「今の日本代表の選手たちは全員、意識が高いアスリートです。昔の古きよきラガーマンのように、試合が終わったらお酒を飲んで杯を交わそう、という雰囲気はなく、試合が終わったらすぐに次の試合のことを考えています。

 僕らの頃とは全然、違いますね(苦笑)。日本代表への求心力があり、選手たちは自分たちが何をすればいいのか、世界と戦っていくという意識が高く、OBとしてはうれしいかぎりです」

---- 2023年ワールドカップまで残り1年となったなか、日本代表はオールブラックス戦を皮切りに、11月には敵地でイングランド代表(世界ランキング5位)、フランス代表(同2位)と戦います。この3試合をどのような視点で見ますか?

「2019年ワールドカップ以降、チーム作りが難しい環境のなかで世界トップの強豪国と3試合もできる。現状、チームとして何ができて、選手の立ち位置がどこにあるのか、いろいろはっきりとわかる欧州遠征になると思います。今の立ち位置を知ることができる絶好の機会ですね」

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