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「今年の明治は若い」。不安な立ち上がりも明大が帝京大に逆転勝ちした理由 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

「いい意味でも悪い意味でも(今年は)選手を固定できていない状態です。そのなかでいろんなことを試しながら、若い選手を成長させながら戦っている。今年はいいパフォーマンスをすれば、試合に出場できるチャンスがある」

 田中監督は選手たちに競争力を植えつけることで、チーム力のさらなる向上を目指した。

 日本体育大のラグビー部員に新型コロナウィルス陽性者が出たことで11月7日の試合は不戦勝となり、明治大は帝京大戦まで3週間の時間ができた。その期間、田中監督はフルコンタクトの練習を重ねて、選手たちをさらに鍛えたという。

「試合よりもきつい練習をしていました。普段の積み重ねがゲームにつながると思いますし、それが明治の強み」(田中監督)

 激しい練習を重ねてきた自信があったからこそ、帝京大相手に序盤で負けていても「焦りはなかった」(箸本)と言えたのだろう。慶應大との敗戦をきっかけに、チームがさらに強くなったのは間違いない。

 これで明治大は5勝1敗となり、対抗戦は残り1試合。12月6日にライバルの早稲田大との対戦で勝利すれば、明治大の対抗戦2連覇は成し遂げられる。

 強固なFWを武器に、相手を崩して勝利を掴む----。伝統のスタイルを取り戻した明治大が大学日本一奪還に向けて、自信を取り戻した試合となった。

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