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【ラグビー】先輩リーチ マイケルの檄。東海大が王者・帝京大に挑む (4ページ目)

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu  井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

「(東芝との)モール練習で自信がつきました。僕らが、ばらけていては押せない。固まって前に前にゆっくりじわじわ力を集めて、(相手の)真ん中を切っていくんです。尊敬する先輩たちと(日本選手権で)戦いたい」

 実は藤田主将には消せない記憶もある。昨年の大学選手権準決勝、ラスト5分で筑波大に逆転負けした。「そこで時間が止まっていた」と主将は言った。

「ようやく、ここが始まりかな、と思います。決勝で勝たなければ、1年間、やってきたことの意味がないというわけじゃないけれど......。ひとつにまとまって相手(帝京大)を倒します」

 その王者・帝京大は7連覇に向けて盤石の強さを発揮している。特に大一番の帝京大はとてつもなく強い。ただ勝負に絶対はない。勝利の条件は、スクラム、ブレイクダウンで圧倒すること、留学生が暴れまわること、能力の高いバックスリー(両ウイングとフルバック)がボールを持つこと、つまりは持てる力を発揮することである。狙い目は?と聞かれ、木村監督はこう言った。

「まだまだ帝京さんの方が力は上です。奇策が通じる相手ではない。この1年、鍛えたところをしっかり出したい。まずはディフェンスで相手のリズムを崩していくしかないのかなと思います」

『力必達』。鍛えたところ、それはディフェンスとブレイクダウン、モールとスクラムである。プラス、頂点への渇望、いわば「塊」となる全部員の勝利への執着である。

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