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【ラグビーW杯】日本、歴史的な2勝目。「勝因は規律とハードワーク」 (2ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu  齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 ラグビー、特にW杯ではスクラムの優劣が勝敗を左右する。さらに『ディシプリン(規律)』である。サモアは計3人のシンビンを出し、ペナルティーを17回(日本は4回)も犯した。相手は立ち上がりからフィジカルで圧倒しようとかかってきたが、日本はこれに冷静に対応した。

 なぜ、日本にはディシプリンがあったのか。スコットランド戦後の9日間の準備があったこともあるだろうが、この試合で日本最年長キャップ(96個目)を獲得した37歳のロック大野均は「ハードワークの結果」という。

「4月、5月、6月と猛練習の中、常に規律が頭にあった。きつくてごまかしたくなる時でも全員が辛抱強くやってきた。小さな積み重ねがあったからです」

 この日、リーダーグループが決めた試合のテーマが『規律』『我慢』『アグレッシブ』の3つである。そして、ミーティングルームのボードに書かれていたのが、『First to act』の文字だった。すなわち先制攻撃あるのみ、である。サモアを勢いに乗せないためには出鼻をくじくのが一番なのだ。

 スクラムからは早いテンポでボールを出し、素早く動かしていく。先発平均189センチ、112キロのサモアFWを走らせて、疲れさせる戦略だった。ディフェンスでは前に出てタックル、すぐに立ち上がってタックル。

 リーチ マイケル主将は「80分間の集中力」を勝因に挙げた。

「ずっとプレッシャーをかけ続けたのが勝利の原因だと思う。アタックでもディフェンスでもプレッシャーをかけ、スクラム、モールでも80分間、プレッシャーをかけ続けることができました」

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