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【ラグビー】ウワサの「ドローン」が日本代表を強くする? (2ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 日本代表はアタックに関して、スクラムハーフ(SH)、スタンドオフ(SO)、センター(CTB)の周りに他の選手が立ち、重層的に攻める「アタック・シェイプ」という戦術を導入している。よって、相手ディフェンスを惑わすためには、ボールを持っていない選手が全員で動いて、パスの選択肢になることが重要である。またディフェンス時も、どこに立つかが大事であり、今春から力を入れている分野のひとつである攻守の切り替えや、味方がキックを蹴った後に周りの選手が走るコースも確認する必要がある。

 つまり、ドローンは、「オフ・ザ・ボールの動き」をチェックすることが狙い――というわけだ。iPadで練習を撮影しながらドローンを操縦している分析担当の中島正太氏は、「(選手の)後ろから撮影することで、選手たちの走っているラインがよく見えます」と、早くもその効果を実感している。ちなみに、すぐにドローンの操縦には慣れたとのことだ。

 このドローンには高解像度の「4Kカメラ」が搭載されており、さらには広角レンズでグラウンドを斜め上から隅々まで撮ることができる。映像は鮮明であるため、選手たちは、「サボれなくなりましたね(苦笑)」と声を揃えていた。

 プロのラグビー指導者になる前、数学や体育の教師だったジョーンズHCは、コーチングに対して常に歩みを止めない。「良いコーチになるためには日々、勉強しなくてはいけない。私はコーチ歴20年の55歳ですが、今でも自分より知識を持っている人のところに行って話を聞きます。ビジネスと一緒で、ラグビーのコーチングも常により良い方法、新しい方法がある。学ぶ準備、学ぶ心構えがないといけません」という姿勢を貫いている。

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