【ラグビー】ウワサの「ドローン」が日本代表を強くする?

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 2012年から日本人を母に持つ世界的名将のひとり、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)がチームを率いて4年目となるラグビー日本代表。今年9月にイングランドで開催されるラグビーワールドカップに向けて、チームの強化は日々行なわれている。

これが練習場の上空を飛び回っていたウワサの「ドローン」だこれが練習場の上空を飛び回っていたウワサの「ドローン」だ その「エディー・ジャパン」ことラグビー日本代表が4月6日、宮崎で合宿したときのことだった。午後の全体練習が始まった直後のこと。どこからともなく、「ブンブンブン」と大きな音を出して飛んできたのは、無人小型航空機の「ドローン」だったのである。

 起動音が蜂の飛ぶ音に似ているため、雄のミツバチを意味する「drone」から名付けられたと言われている、無人小型航空機の「ドローン」。4月22日、首相官邸の屋上に落下していたことが発覚し、一気に有名になったシロモノだ。

 なぜ、ラグビーの練習場にドローンが現れたのか? 実は、昨年まで日本代表で主にバックス(BK)のスキルコーチを担当していたスコット・ワイズマンテル氏(現フランスリーグ・リヨンのコーチ)の薦めで、ジョーンズHCがドローンの導入を決めたのだという。指揮官は、その意図をこう説明した。

「広い視野で選手をチェックしたり、ボールから離れた選手の動きを見るためです。現代ラグビーは、試合時間の60パーセントがラックや(相手のキックを追う)チェイスなど、ほぼ全員が立っている状態です。よって、ボールを持ってないときの動きができているかどうかは、このドローンでより鮮明に見られます」

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