エディー・ジョーンズが語る「日本代表、W杯8強への道すじ」
上昇気流にのるラグビー日本代表はアジアチャンピオンシップを戦い、最終戦の香港戦(5月23日・香港仔運動場)が雷雨打ち切りの引き分け扱いとなったため、3勝1分けで全日程を終えた。
すべては秋のワールドカップ(W杯)イングランド大会(現地9月18日開幕)の準備である。このシリーズでW杯代表候補の選手たちの力量をチェックし、選考の材料にしていく予定だった。だが香港戦はめずらしい試合打ち切りに。
「これまで試合が中止になった経験がない」と言いながら、日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は言葉を足した。「6月の合宿メンバーは、これまでのメンバーから3、4人減らすことを考えていたが、改めて検討しなければいけない」と。
ジョーンズHCという指導者は独自の"勝つチームづくり"を確立している。宮崎合宿中に敢行したインタビュー続編では、世界的名将のチーム作りの一端に触れる。
まずは明確な目標を設定する。「ターゲットはW杯の準々決勝進出」と公言するのである。
チーム作りについて、雄弁に語ってくれたエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ
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――たしかエディーさんはHC就任当初、目標は「世界トップ10入り」と言っていました。いつ「ベスト8」に修正したのですか。
「世界ランキングで9位になった時(2014年11月)です。トップ10入りを実現できたので、ワールドカップに向けて、より具体的な目標を定めたかった。ターゲットは1次リーグを突破し、準々決勝に進むことです」
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