2冠達成。パナソニックの「3本の矢」がジャパンを進化させる (3ページ目)

  • 松瀬 学●取材・文 text by Matsuse Manabu 井田新輔●撮影 photo by Ida Shinsuke

「ジャパン・ウェイ(日本らしさ)」を追求するエディー・ジョーンズヘッドコーチ率いる日本代表が加えたいスタイルこそ、パナソニックの「リアクション&カウンターラグビー」だろう。攻守のバランスがとれた『堅守速攻』のスタイル、すなわち「切り返し」。高速展開の「アタッキング・ラグビー」を重視しながら、時にはパナソニックのごとく、守りから鋭く逆襲するのである。

 また、成長途上の山田は、ジャパン定着を図るためには、もっとタックルを強くする必要がある。「まだ日本代表ではリザーブのリザーブですから」と笑いながら、目は笑っていない。ジャパンへの覚悟が見えた。「一回、リセットして、代表では、代表のラグビーと自分のキャラクターを生かして、グラウンドでアピールしたいなと思います」

 32歳のホラニはこうだ。「ジャパンでも、自分がチャンスをつくれればいいかなと思います。アタックでも、ディフェンスでも自分が引っ張っていきたい」。29歳の田中は車に乗り込みながら、こんな言葉を残した。「これで日本のラグビーがさらに発展できたらいいなと感じます」と。

 二冠の責任感と覚悟、昂(たかぶ)り。さあ次はジャパンである。

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