【ラグビー】リオ五輪へ。ふたりの若武者が示す日本セブンズの可能性
セブンズを担う若手として期待がかかる福岡堅樹(筑波大) 太陽のもと、若き才能が輝きを放つ。「フィニッシャー」の21歳、福岡堅樹(筑波大)と「チャンスメーカー」の20歳・藤田慶和(早大)。ふたりの大学生の生気に満ちたランが、7人制ラグビー(セブンズ)の日本代表の躍進を予感させるのだ。
ワールドシリーズの『東京セブンズ』(22、23日・秩父宮ラグビー場)だった。下位トーナメント(※)に回った日本代表は23日、格上のサモアと対戦した。後半の序盤、メンバー交代で福岡がフィールドに入る。もうそれだけで、スタンドがどっと沸いた。
※プールA~D(各4カ国)の下位2チーム、8カ国でトーナメントを戦い、順位を決定する。日本はプールBに入り、アルゼンチン(14―14)、南ア(33―5)、ケニア(12―7)と対戦。1分け2敗で4位となり、下位トーナメントに回った。
華がある。直後、パスをもらった福岡が右中間に飛び込んだ。初めてセブンズ日本代表入りしたスピードスターにとっては、記念すべき初トライである。これで乗った。終了間際、今度は橋野皓介(キャノン)のパントキックを追いかけて、ドンピシャのナイスキャッチからインゴールにおどり込んだ。
「味方がつないでくれた流れだったので、しっかり乗ることができてよかった」。試合後、福岡は笑顔を振りまいた。「1本目のトライは、なんだかホッとしました。2本目は、すごく気持ちよかったです」
セブンズは経験がものをいう。相手との間合い、駆け引きは15人制とは違う。フィットネスの質量も異質である。23日、最後のウェールズ戦(下位トーナメント準決勝)は、19-19のままサドンデス方式の延長に入った。相手がシンビン(一時的退場)にもかかわらず、トイメン(相手選手)にかぶり気味にいって内に切れこまれた。反応できなかった。そのままトライを奪われ、ノーサイド。24-19でウェールズが勝利した。
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