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【ラグビー】リオ五輪へ。ふたりの若武者が示す日本セブンズの可能性 (3ページ目)

  • 松瀬 学●取材・文 text by Matsuse Manabu
  • photo by AFLO SPORT

 もうひとりの若きエース、藤田もまた、スタンドのファンを沸かせた。スピードでは福岡に一歩譲るが、運動量では群を抜く。スペースに走り込んで抜いていく能力も極めて高い。相手防御を崩す。つまり判断力、ラグビー・センスがいい。

 藤田は「自信がつきました」と言う。

「スピードは上がっていると思います。いい準備をして、香港に臨みたい。チームをもっと前に前に出して、1つでも多く、トライをとれるようにしたい」。こちらの課題はやはり、ディフェンスである。改善はされてきたが、まだタックルが甘い。

 15人制日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチは「7人制と15人制の併用はあり得ない」と話している。でもふたりは若い。ラグビーの人気を考えれば、日程が許す限り「二刀流」でもいいのでは、と思う。

 なんといっても、オリンピックは魅力である。ふたりとも「両立させてもらえるようなら、オリンピックには出たい」と言う。ふたりがいることで、ジャパンの2016年リオデジャネイロ五輪出場の可能性も膨らむ。

 リオ五輪を見据えた場合、大事な試合が次の香港セブンズ(28~30日・香港)の「ワールドシリーズのコア(中核)チーム昇格決定戦」である。

 そこでジャパンは勝てるか。出場チームは東京セブンズより落ちるが、ロシア、香港など強敵も交じっている。プレッシャーも大きくなる。若き福岡と藤田の活躍なくして、ジャパンの躍進はなかろう。

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