日本男子卓球の「次世代エース」17歳の松島輝空が覚醒 全日本選手権で張本智和を相手に挑んだ「真っ向勝負」
全日本卓球シングルス 男子編
(女子編:早田ひなが張本美和、新星・大藤沙月に完勝で、全日本卓球シングルス3連覇「ここからが"シーズン2"の始まり」>>)
【ジュニアの部には出場せず狙った上位】
1月21日から26日にかけて東京体育館で行なわれた「天皇杯・皇后杯2025年卓球全日本選手権大会」のシングルス。男子で初優勝を果たしたのは、日本男子卓球界の次世代を担う存在として注目される17歳、松島輝空(そら/木下グループ)だった。準決勝、決勝とパリ五輪代表メンバーを下して全日本を制し、2028年のロサンゼルス五輪に向けた有力候補に名乗りを上げた。準決勝で張本智和を下すなど、全日本選手権で初優勝を果たした松島輝空 photo by Kishimoto Tsutomuこの記事に関連する写真を見る 松島は2007年生まれ、京都府出身。祖父母が営む田阪卓球会館で競技を始め、両親と4きょうだいいずれも卓球選手という、「サラブレッド」と呼ぶにふさわしい環境で育った。ユース年代で実績を積み、2023年頃からシニアでも国内外の大会で活躍。昨年は世界卓球の日本代表に選ばれ、パリ五輪ではリザーブメンバー入りを果たすなど、期待の若手としてさらなる飛躍が期待されていた。
松島は昨年に初優勝したジュニアの部には出場せず、一般の部に専念した。上位を狙って挑んだ戦いで4、5回戦を順当に勝ち上がり6回戦へ。迎えた相手は、2016年リオ五輪の団体の銀メダリストで、前回大会ベスト4の吉村真晴(SCOグループ)。ベテラン相手の戦いでも松島は怯むことなく、強気の姿勢でゲームカウント4ー1で快勝。ベスト8に進んで全日本選手権での最高成績を更新した。
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