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卓球Tリーグ開幕へ意気込む吉村真晴
「MVPが水谷や張本じゃ面白くない」 (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

―― 相手は、張本選手か、水谷選手になりそうですね。

「どちらが来ても難しい試合になりますね。水谷さんは戦術的な幅が広い。固定観念を持って戦うと『あらら』となってしまうんで、あまり考え過ぎないようにやらないといけないです。張本は悔しいけど、めちゃくちゃ強い。昨年はチェコオープンで、2-4で負けました。そこからさらに成長しているでしょう。ただ、自分もそこで立ち止まっていたわけじゃないですし、勝つための練習をしているんで、しっかりと準備して挑みたい。チャレンジャーの恐さっていうのを見せてやりたいですね」

―― 勝機は?

「戦術的なことは言えないですが、勝つための準備はしています。それで勝って、チームとしても勝てたら楽しいだろうなぁ(笑)。そこで一緒に大勢のファンと喜ぶことができたら、また新たな景色が見えるというか、卓球選手としてやっていてよかったなぁと思えるのかなと」

 開幕戦を終えると、1027日には弟の和弘が所属する岡山リベッツと対戦することが決まっている。「兄を越えたい」「兄には負けたくない」と猛烈なライバル心を見せる和弘だが、兄・真晴は兄弟対決をどう考えているのだろうか。

「正直、やりにくい」

 吉村は、苦笑する。

「弟はもともとポテンシャルがあって、香港オープン(2018年5月)で優勝して確実に成長している。それが自信になっていますが、逆に勝ったことでプレッシャーも感じているようです。でも、それを乗り越えてくると一段と強くなると思うんですよ。いやー、マジでやりたくない(苦笑)。でも、当たりそうな気がするんですよね。対戦したら? そりゃ負けたくないですよ。勝って兄の威厳を保ちたいですね」

―― 和弘選手は、かなりメラメラ感出していましたが。

「アイツは、小さい頃から僕に勝ちたいって言っていましたからね。僕が仙台育英の秀光中学に行っていた時、和弘も練習に来ていたんですよ。小学校を卒業したらうちにくるんだろうって思っていたら『俺はお前に勝ちたいから青森山田に行く』って。『えー、マジか?』ってビックリしました。そういうのがあったんで、ずっと勝ちたいんだろうなって思っていました。でも、Tリーグで対戦し、最後の1ゲームが兄弟対決になったらスゴイですよ。きっとめちゃくちゃ緊張するんだろうなぁ」

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