伝説のQBブレイディは超絶ストイック。「寝るときは必ず20.5度」 (4ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • TOBI●撮影 photo by TOBI

 さらに就寝する時間も、午後9時と早い。起床は朝5時半ごろ。そして室温設定は20.5度。規則正しくこれらを守るようにしているというのだ。

 近年、アスリートの睡眠とパフォーマンスの関連性に関しての研究が進んでおり、NBAのレブロン・ジェームズやテニスのロジャー・フェデラーなどスーパースターたちは10時間ほど睡眠をとるというレポートなども報じられ、その効能に関心が集まっている。ブレイディも睡眠時間や質にこだわることで「身体から疲労が抜ける」と、そのパフォーマンスを強調する。

 選手が監修した製品をスポーツメーカーが売り出すことは少なくないが、実際には彼らの知名度を利用している場合が多い。しかし、今回のスリープウェアについては「かなり細かい段階にまで踏み込んで開発に携わった」とブレイディは言う。

「高校から大学、そしてプロと、自分のフットボール人生を振り返ってみて、なぜ選手が故障してから初めて措置を施すのか。そうではなくて、もっと長期的な視点で故障させないようにすべきではないのか――」

 4年前に友人たちと立ち上げたパフォーマンス向上・研究のための会社『TB12』のウェブサイトで、ブレイディはこのような言葉を記している。食事や睡眠についてのこだわりも、こういった考えが根底にあるからこそだ。

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