【日本シリーズ】DeNA牧秀悟は「まったく手が出なかった」 古巣を知り尽くすソフトバンク山本祐大が仕掛けた巧妙な心理戦
手に汗握る攻防が、またしても繰り広げられた。横浜DeNAベイスターズと福岡ソフトバンクホークスによる日本シリーズ第2戦は、第1戦に続いて延長戦へともつれ込む大熱戦となった。
【尾形崇斗が古巣相手に見せた成長】
この試合でまず注目を集めたのは、今年5月に井上朋也とともに山本祐大との交換トレードでソフトバンクからDeNAへ移籍した尾形崇斗が、先発マウンドに上がったことだ。
8年余りを過ごした古巣に、日本シリーズという大舞台で挑む。試合前、尾形は「緊張もしなければワクワクもしない」と平常心を強調していたが、見る側にとっては胸が高鳴る対決だったに違いない。
尾形は初回、2回と無失点に抑える上々の立ち上がりを見せた。しかし3回、正木智也にフルカウントから投じた150キロの内角高めのストレートを捉えられ、ソロ本塁打を浴びてしまう。球威、コントロールともに申し分のないボールだったが、ここは正木の技術が上回ったというほかない。
さらに4回、二死から奇しくも自身とのトレードでソフトバンクへ移籍した山本祐大に安打を許すと、続く庄子雄大に右中間へのタイムリー二塁打を浴び、2点目を失った。
尾形はその場面をこう振り返った。
「打たれてはいけない場面で長打になってしまい、そこは反省しなければいけません......」
5回には失策で出塁した走者を三塁に背負い、降板を告げられた。これ以上の失点は許されない場面だったが、代わってマウンドに上がった左腕・岩田将貴が近藤健介、栗原陵矢を打ち取り、見事に火消しに成功した。
尾形は4回1/3を投げ、75球、被安打5、6奪三振、無四球、2失点。先発として最低限の役割は果たしたと言っていいだろう。
試合後、尾形は冷静な口調で振り返った。
「反省点はありますが、フォアボールは0でしたし、三振もイニング数以上取れたということで、ソフトバンクの打者に対してしっかりと投げきれました。本当に今日は楽しかったし、投げていて敵味方を越えての勝負だったとすごく感じました」
1 / 4
登録は簡単! チェックを入れてボタンを押すだけ 詳しくはこちら
著者プロフィール
石塚 隆 (いしづか・たかし)
1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

































