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【日本シリーズ】打率.095、今季わずか4安打の男が主役に! ソフトバンク川村友斗、初打席で決勝アーチを放てた理由

  • 田尻耕太郎●文 text by Kotaro Tajiri

 日本シリーズでは15年ぶりとなる2試合連続の延長戦。その激闘の末、ソフトバンクに思いがけないヒーローが誕生した。

日本シリーズ第2戦で延長10回表に決勝本塁打を放ったソフトバンクの川村友斗 photo by Sankei Visual日本シリーズ第2戦で延長10回表に決勝本塁打を放ったソフトバンクの川村友斗 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【打率.095の男が放った衝撃弾】

 レギュラーシーズンで放った本塁打は、プロ5年間でわずか1本。そして、プロ通算2本目となる一発が、日本シリーズの決勝弾になった。ソフトバンクは敵地・横浜で2連勝を飾り、地元・福岡へと戻ることになった。

 3対3の同点で迎えた延長10回表、一死走者なし。8回に柳田悠岐の代走として出場し、そのまま5番・右翼に入っていた川村友斗に打順が回ってきた。2024年にも日本シリーズの舞台は経験していたが、打席に立つのはこれが初めてだった。

「打ったのはチェンジアップです。とにかく自分のスイングを思いきってすることだけでした」

 DeNA・伊勢大夢が投じた2球目。うまくバットに引っかかった感触が、手に残っていたという。打球が高々と舞い上がるなか、川村は無我夢中で一塁へ駆け出した。本塁打になったとわかった時には、すでに二塁ベースの手前まで到達していた。

「うわ〜......」

 雄叫びを上げるでもなく、打った本人ですら信じられないといった様子で、驚きの声を漏らした。

 そして、どこか控えめにも映るガッツポーズを見せながら、足を緩めることなくダイヤモンドを一周。ベンチに戻ると、本人以上にチームメイトたちが大はしゃぎだった。頭をはたかれるなど、手荒い祝福を受けた。

「ヘルちゃん(ダーウィンゾン・ヘルナンデス)のが一番痛かった(笑)。最後はもう、誰が誰だかわかんなかったです」

 日本シリーズ初打席本塁打は史上17人目。しかも、それが決勝打となったのは、1990年の西武・デストラーデ以来、史上2人目という快挙だった。一夜にして、そしてたったひと振りで、全国の野球ファンに強烈なインパクトを残した。

 川村友斗とは、いったい何者なのか──。

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著者プロフィール

  • 田尻耕太郎

    田尻耕太郎 (たじり・こうたろう)

    1978年生まれ、熊本市出身。 法政大学で「スポーツ法政新聞」に所属。 卒業後に『月刊ホークス』の編集記者となり、2004年8月に独立。 九州・福岡を拠点に、ホークスを中心に取材活動を続け、雑誌媒体などに執筆している。

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