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富永啓生がパリオリンピックで目指すリベンジ「強いチームとやるほうが燃えます」 (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka

【3Pシュートでチームを助けたい】

── 富永選手は大舞台でもあまり緊張をしないと聞きます。

「そうですね。試合前は少し緊張することもありますが、いざ試合が始まってしまえば、もう全然。緊張することはないです」

── 緊張した思い出は?

「思い当たるとすれば、東京オリンピックの3人制で、初戦が始まるまでは緊張しました。だけど、そのほかに緊張した記憶はあまりないですね」

── 昨年はワールドカップに出場し、その後はネブラスカ大でラストシーズンを戦いました。最終学年では、どのようなことを意識してプレーしていましたか?

「体づくりと3Pシュートの精度、あとはプレーメイキングなど、オリンピックに向けてどれだけレベルアップできるかを意識していました」

── パリではドイツ、フランス、ブラジルと、ワールドカップ以上に強豪ばかりとの対戦となります。対戦相手についての感想を聞かせてください。

「僕は強いチームとやるほうが燃えますので、すごく楽しみにしています。特にドイツはワールドカップで負けているので、そのリベンジもしたいです」

── 日本はどう戦えばリベンジできるでしょうか。

「『自分たちはできる』という気持ちをチーム全員で信じることが、まずは一番大事だと思います。自分たちのバスケットを40分間やり続けて僕たちの流れができれば、世界が相手でも勝つチャンスはあるんじゃないかと思っています」

── 富永選手はパリでどんなプレーを見せたいですか?

「僕はまだ若いので、エネルギーを出して、エネルギッシュなところでチームを勢いづけたいです。自分の武器である3Pシュートでチームを助けられたらいいなと思っています」

<了>


【profile】
富永啓生(とみなが・けいせい)
2001年2月1日生まれ、愛知県名古屋市出身。元日本代表センターの父・啓之氏の影響により幼少からバスケットボールをはじめ、桜丘高3年時のウインターカップでは得点王に輝く。高校卒業後はアメリカへと渡り、レンジャー・カレッジを経て2021-22シーズンよりNCAAディビジョン1のビッグ10カンファレンスに所属するネブラスカ大に編入。最終学年にはエースとしてチームをNCAAトーナメント出場に導く。2022年7月にA代表デビューを果たし、2023年のFIBAワールドカップでは得意の3Pシュートでパリ五輪出場権の獲得に貢献した。2024年7月、インディアナ・ペイサーズとエグジビット10契約を結んだ。ポジション=シューティングガード。身長188cm、体重81kg。

著者プロフィール

  • 永塚和志

    永塚和志 (ながつか・かずし)

    スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社)があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。

【写真】パリ五輪女子バスケ「日本代表・全メンバー」ギャラリー

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