町田瑠唯のWNBAデビューをホーバスHCはどう見たか。「パススキルは世界最高峰。ルイの人気はもっと上がっていくはず」 (4ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 また、列車での移動もありますし、座席もいつもいい席があてがわれるわけではありません。ワシントンDCは東海岸にありますから、移動距離もシアトルやフェニックス、ミネソタと、遠いところまで行かねばなりません。

 となると、練習時間は限られてきますし、自身のリズムを掴むのも難しくなってきます。練習時間が確保できたら、その時は集中して取り組み、ワークアウトも気持ちを入れて、体調をベストに保つ努力をしなければなりません。そこが彼女にとって今後の挑戦になってくるのではないかと思います」

---- 町田選手は八村塁選手と同じワシントンDCのチームでプレーすることになりました。しかも、名前がふたりとも「ルイ」というのも興味深いです。

「すごいですよね。私も興奮していますし、メディアも扱いやすくなるのではないでしょうか。八村塁はすでにDCでビッグスターなので、それはルイ(の宣伝)にもいいことですし、日本のバスケットボールにいいイメージをもたらしてくれるかもしれません。渡邊雄太(トロント・ラプターズ)もDCのジョージワシントン大に行っていましたし、日本人選手とDCはつながりが深いですね」

 町田は札幌・山の手高校卒業後、2011−12シーズンから10年間富士通でプレー。昨季のWリーグでは5年連続・通算6度目のアシスト王となるなど、町田と言えばパスの印象が強い。しかし、身体能力の高い選手の集まるWNBAでは、得点を奪えるところも見せていく必要がある。

---- ミスティックスのマイク・ティボーHCは、町田選手にもっとシュートに行くことを求めていますね。

「そうです。それは私もBT(テーブス/富士通レッドウェーブHC)も言ってきたことです。得点が奪えるところを示さなければ、相手ディフェンスに脅威を与えられませんから。相手がルイのスリーポイントを警戒せずに下がって守るようなら、攻撃のすべてが停滞してしまいます。だからこそ、ルイはアグレッシブにシュートを打ちにいかねばならないのです。

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