「こんな終わり方はダメだ」。
折茂武彦は引退撤回を最後まで悩んだ
レジェンド・折茂武彦が引退を語る(前編)
27年の現役生活に幕を下ろしたバスケ界のレジェンド・折茂武彦(レバンガ北海道)。前編では、突如ピリオドを打たれた今シーズンについて振り返ってもらった――。
5月3日にオンラインで行なわれた引退会見から8日後、モニターの向こうの折茂武彦の表情は終始リラックスしていた。
今シーズンが始まる前に引退することを発表していた折茂武彦「正直、引退したという実感が湧いてこないんですよね。シーズン最終戦で、応援してくださったブースターの皆さんの前で引退スピーチのようなものができれば、実感が湧いてきたんでしょうけど」
今の心境を折茂は、例年のオフに似ていると言う。
「現役時代、シーズンが終わったらトレーニングを何もやらない期間を設けていました。今は、それに近い感覚というか。毎年夏にトレーニングを再開して最初に走り込む。毎年"いつまでこんなキツイことやるんだ"って思っていました。今年からやらなくていいのはうれしいですけど、なんとなく寂しさもありますね。"もうやらなくていいんだ"みたいな」
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