折茂武彦が語る今の日本バスケ界。「羨ましくないと言えば嘘になる」
レジェンド・折茂武彦が引退を語る(後編)
5月3日にオンラインで引退会見を開いた折茂武彦(レバンガ北海道)。後半では、四半世紀を超える競技生活、そして日本バスケの未来を語ってもらった――。
無観客の川崎戦が、折茂武彦にとってレギュラーシーズン最後の試合になった 3月15日、川崎ブレイブサンダース戦。
3Q、残り4分28秒、折茂の代名詞でもある、3Pシュートがリングを射抜く。これが通算1万238点目にして最後の得点となった。
4Q、残り2分31秒、折茂は交代しコートを去る。直前のプレーは、チームメイトのマーキース・カミングスが中央からドライブ。折茂はコーナーで手を挙げボールを待つが、カミングスがファールを受け、折茂の構えた手にボールが渡ることはなかった。
「競技生活の長短に関わらず、悔やむことはいくらでもあるはず。これでよかった、後悔のない競技生活なんてないとずっと思っていました。だから、あれでいい。そういうバスケット人生だったんだなと。最後の試合だけではなくバスケット人生、いろんなことがたくさんありすぎて、何かワンプレーを切り取ってどうこう言うつもりはないです......それでも、あれが最後かと思うと、少し寂しいというのが本音かもしれません。キャリアで初めての無観客試合だったということも含めて」
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