折茂武彦が語る今の日本バスケ界。
「羨ましくないと言えば嘘になる」 (4ページ目)
いよいよ選手兼球団社長ではなく、社長業に専念することになる折茂。一体、どんなチームを目指すのか?
「これから考えなければいけないことは多いですが、力を入れたい事の一つは育成です。僕はこの年齢までプロとしてプレーできた。でも、もともとスピードもなければ、高く跳べるわけでもない。体が特別大きくも強くもない。ドリブルだってうまくない。それでも、一つのことを極めていったらプロになれた。努力は不可欠。ただ、才能に恵まれた選手だけがプロになれるわけじゃないということは伝えていきたい」
そして、日本バスケの未来について言及する。
「明るいですよ。過去、世界選手権に自力で出ても、田臥(勇太)が出てきても、漫画『SLAM DUNK』が大人気になっても、ずっと日本バスケは変わらなかった。リーグの名前が何度変わっても、土台が一緒だったからだと思います。Bリーグが生まれ、土台から変わった。ただ、恵まれた環境になったと同時に厳しくなったとも言える。実業団時代というのは、引退して社員になるという、ある意味で逃げ道がありましたからね。プロには逃げ道がない。すべてが自分次第ですから」
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