渡邊雄太がNBAで生きる道。今季で自信は得た。来季の課題も明確だ (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by AP/AFLO

 来季は勝負の2年目。プレー時間をさらに増やし、NBAでも"真の戦力"になるために、デュラントのような選手に立ち向かい続けるために、やるべきことははっきりしている。

「とにかく、体を強くしていく必要があります。すべての試合に出場したわけではないですけど、NBAとGリーグを経験して、体をしっかり作っておかないと長いシーズンを戦い抜くことは難しいことがわかりました。あとは、シュートを高確率で決められるようにしないといけない。ディフェンスとシュートが自分にとっての"NBAで生きていく道"なので、オフシーズンに徹底的に取り組んでいこうと思っています」

 NBAでは平均2.6得点で、フィールドゴール成功率29.4%、3ポイントシュート(3P)成功率は12.5%という低確率に終わった。たびたび指摘されてきた通り、ロングジャンパーの精度向上は必須だ。3Pと守備でチームに貢献する「3&Dタイプ」の選手としては、3Pは40%前後の確率で決めなければならない。リズムが掴みづらい控えの立場でそれを実現するのは簡単ではないが、NBAで生き残るためにはやり遂げる必要がある。

 チームも、ファンも、渡邊自身もそれはわかっている。あとは実際にコート上で結果を出すのみ。これまでも少しずつ階段を上がり、多くの人に「無理だ」と言われてきた大舞台に辿り着いた。そんな夢の場所で生き残っていくために、渡邊はこれから先も困難に立ち向かっていく。

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