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ジョーダン並みの得点記録なのにハーデンはなぜ不人気なのか

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

"マディソン・スクエア・ハーデン"。現地時間の1月24日、『ニューヨーク・デイリーニューズ』、『ニューヨーク・ポスト』といったタブロイド紙にはそんな見出しが躍った。

驚異的なペースで得点を積み重ねるジェームズ・ハーデン驚異的なペースで得点を積み重ねるジェームズ・ハーデン 1月23日にマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で行なわれたヒューストン・ロケッツ対ニューヨーク・ニックス戦で、ロケッツの大黒柱であるジェームズ・ハーデンが61得点と大爆発。伝統のガーデンがまるで"自身の庭"であるかのような活躍に、ニューヨークメディアは得意のダジャレで応えたのだった。

「ここはバスケットボールの歴史が詰まった会場。ここの観客は、リーグでも最高のファンに含まれる。彼らの前でショーを披露できてよかった」

 114-110でロケッツを勝利に導いた試合後、ハーデンが用いた"ショー"という言葉は、そのパフォーマンスをわかりやすく表現していた。61得点はロケッツの球団新記録で、ハーデンにとってもキャリアハイ。 2009年2月2日にコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)がマークした得点に並び、MSGでニックスの対戦相手がマークした得点数としても最多タイだった。

 ニューヨーカーはこの日のゲームをしばらく忘れないだろうが、ハーデンの快進撃はこのニックス戦に限った話ではない。この試合の終了時点でNBA史上4位となる21戦連続30得点以上(ハーデンは25日のトロント・ラプターズ戦でも35得点を挙げ、その記録は22戦連続まで伸びた)を達成。その期間中は平均41.3得点、8.4アシスト、7.9リバウンドを記録し、とくに23日までの5戦では、57得点、58得点、48得点、37得点、61得点と尋常ではない数字をマークしてきた。昨今のNBAでは高得点ゲームが頻発しているが、ハーデンの得点ラッシュが歴史に刻まれるレベルであることは間違いない。

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