2019.02.01

渡邊雄太に元NBA選手がアドバイス。
「昔の自分によく似ている」

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by AFLO

 大学で4年間活躍し、6フィート9インチ(206cm)の長身で、左利き。オールラウンドなスキルを持ち、ディフェンス力もありながら、ルーキーシーズンにはほとんどプレータイムを得られなかった選手……。

 渡邊雄太が所属するメンフィス・グリズリーズのフロントには、渡邊と共通点が多く、似たような経験をしている元NBA選手がいる。現在グリズリーズでGM特別補佐を務めるテイショーン・プリンスだ。

グリズリーズではベンチを温めることの多い渡邊雄太 名門ケンタッキー大を卒業し、2002年NBAドラフトの1巡目23位でデトロイト・ピストンズに指名されてプロ入り。2年目の2004年には優勝に貢献する戦力となっていたプリンスだったが、そんな彼でも1シーズン目は82試合中42試合しか出場できず、ベンチから試合を見る日が多かった。

 大学時代にはオールアメリカンのセカンドチームに選ばれるなど、プリンスの実績は低くなかった。だが、それでもドラフト前やルーキーシーズンは、その能力を疑問視する声があった。

 現在、渡邊はグリズリーズのツーウェイ契約選手という立場で、Gリーグ(※)のメンフィス・ハッスルとNBAのグリズリーズを行ったり来たりするルーキーシーズンを過ごしている。1月27日時点で、ハッスルでは20試合・平均33.9分出場しているのに対し、グリズリーズでは20試合でベンチ入りしているものの、実際に試合に出たのはそのうち8試合で平均6.5分。大半が勝敗の決着がついた後の出場で、ベンチから見るだけの試合が続いている。

※Gリーグ=NBAゲータレードリーグの略称。将来のNBA選手を育成する目的で発足。

 もちろん、当時のプリンスと今の渡邊では、立場も実績も比べものにならない。それでも、かつての自分と共通点が多い渡邊のことを、プリンスは「応援している」と言う。グリズリーズのフロントとしてだけでなく、自分の能力を周囲から評価してもらえなかった経験を持つ元選手として、自身の体験談やアドバイスを語ってくれた。