2019.02.14

トレード期限ギリギリまで駆け引き。
NBA各チームに例年以上の動き

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

NBAトレード・デッドライン@イースタン・カンファレンス編

 あくまで今季の勝利にこだわるチーム、今オフに大物FA選手の獲得を狙うチーム、ドラフト指名権を集めて来季以降の再建を目指すチーム……。現地2月7日(日本時間2月8日)のトレード・デッドライン(トレード期限)を目前にして、さまざまな思惑が入り乱れたNBAの各チームは例年以上に動いた。

高いスリーポイントシュート成功率を誇るニコラ・ミロティッチ イースタン・カンファレンス首位のミルウォーキー・バックスは、ニューオーリンズ・ペリカンズからアウトサイドシュートを得意(スリーポイントシュート成功率36.8%/平均16.7得点)とするビッグマンのニコラ・ミロティッチ(PF)を獲得。若手の成長を待つのではなく、28歳のミロティッチを選んだことで、今季のカンファレンス制覇を狙っていることが本気であることを証明した。

※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。

 バックスは、ビッグマンをアウトサイドに配置することで生まれるスペースに、エースのヤニス・アデトクンボ(PF)をドライブさせるはずだ。ディフェンスが収縮すればキックアウトして得点を狙えるので、ミロティッチとアデトクンボの相性は間違いなくいい。対戦チームにとって、バックスはより厄介なチームになった。

 一方、バックスを追いかけるイースタン2位のトロント・ラプターズは、今季のカンファレンスチャンピオンを狙ってギャンブルに出たと言っていいだろう。ヨナス・バランチュナス(C)ら3選手とドラフト2巡目指名権と交換に、メンフィス・グリズリーズからベテランのマルク・ガソル(C)を獲得した。

 ガソルはオフェンス面だけでなく、2013年に最優秀ディフェンス賞を受賞するなど、ディフェンス面でもチームに貢献できる。しかし、34歳のガソル獲得はリスクも伴う。トレード直後のゲームではガソルをベンチスタートさせたが、今後も控えとして使うかヘッドコーチの手腕が問われるところ。起用法を間違えば、今まで構築してきたチームケミストリーが崩壊する恐れもある。