女子バスケWリーグ開幕!
「世界レベル」の競技力を見てもらうために (5ページ目)
FIBAから制裁を受けたことで女子代表は変化を遂げた。『男子トップリーグの分裂』が主な理由で「国際大会出場停止の制裁を受けた女子はとばっちりを食らった」との見方をされていたが、決してそうではない。女子選手たちは自分が身を置くバスケ界で起きていることを知らずに他人事ととらえ、小さな世界観の中で生きていた。しかし、制裁を解除するために動いている人たちがいることを知り、日本のトップ選手として責任感と自覚が芽生えた選手たちは、これまで以上に「日本のバスケを世界で見せよう」という気概でリオのコートで走り続けた。
吉田も大神に続いて主張する。自ら完全燃焼した五輪後の目標を見つけるべく、自身に言い聞かせるように気持ちを奮い立たせていた。
「本当であればメダルを獲ってメジャースポーツにして開幕を迎えたかったけれど、それができなかった。オリンピックが終わった今だからこそ、もっと各チームが切磋琢磨してレベルを上げていかなければならないので、今シーズンは大事な年になります」
競技力向上とリーグの活性化はリンクしている。今、日本の女子はアンダーカテゴリーを含め、世界で競争力を発揮する面白い時代になってきた。日本国内に留まらない視野を持ち、環境改善を図るのはまさしく今なのである。選手たちはコートで努力を続けている。今度はリーグが変化を遂げる番だ。
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