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【NBA】デリック・ローズ抜きでもブルズはなぜ強い? (2ページ目)

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko
  • photo by AFLO

 昨季、ブルズはレギュラーシーズンでリーグ最高勝率をマークしながらも、プレイオフ・ファーストラウンド(対フィラデルフィア・76ers)の第1試合で、デリック・ローズが左ひざ前十字靭帯を断裂するという不運に見舞われた。その後、ローズ抜きで戦い続けたものの、結果は2勝4敗に終わり、ファーストラウンドで敗退した。

「優勝できるチームだと思っていただけに、デリックが倒れ、ああいう負け方をしたのはキツかった」と、ノアは当時を振り返る。

 そして今季。シーズン前半をローズ抜きで戦わなくてはならないと分かっていたノアは、「彼の穴を埋めるためには、オフェンス力を伸ばす必要がある」と考えていた。そんなとき、オフシーズンにカリーム・アブドゥル=ジャバーと出会う。ジャバーから声をかけられたことをキッカケに、ノアはロサンゼルスで2週間、往年の名選手にオフェンスを学んだ。

「そのおかげで、オフェンス面を以前よりずっと磨くことができたと思う」(ノア)

 そういった努力をしているのは、ノアだけではない。昨季オールスターに選ばれたルオル・デンは、リーグ最多の1試合平均出場時間を記録することでチームを支え、カルロス・ブーザーも今季になって期待どおりの力を発揮するようになった。全員で少しずつローズの穴を埋めることで、ブルズは現在(1月21日)、24勝16敗をマークし、勝率6割を維持している。一方のローズは、近々練習に完全復帰できる見込みで、2月17日に行なわれるオールスター後には復帰できそうだ。

「厳しい時期は、それだけ僕らを強くしてくれるはずだ」と、ノアは強い口調で語った。ローズが欠場している穴を、全員で埋めようとして成長を遂げた今季のシカゴ・ブルズ。そこにローズが戻ってくれば、昨季達成できなかった目標(NBA制覇)を成し遂げることができる――ノアは、心からそう信じている。

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