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【NBA】アメリカ代表のA・デイビスを差し置いて、新人王レースに大穴出現! (2ページ目)

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

 実際、リラードはそれだけの活躍も見せている。プロへの適応が難しいポイントガードというポジションながら、開幕からスターターで出場し、平均37.9分の出場時間で18.2得点、6.4アシスト(1月6日時点)をマーク。この成績は、今季のルーキーの中で、すべて最多だ。強豪サンアントニオ・スパーズ相手に29得点・6アシスト・7リバウンドの大活躍を見せたかと思えば、他の試合でも決勝シュートを何度も決め、度胸と勝負強さを発揮している。その結果、リラードは11月と12月、2ヵ月連続でウェスタン・カンファレンス月間最優秀新人賞を受賞。今では開幕前に大本命と言われていたA・デイビスを差し置いて、シーズン新人王の最有力候補だ。

 ようやく正当な評価を受けるようになって、そして周囲を見返すことができて、さぞ満足だろうと思いきや、リラードの反応は違った。

「いつでも人からの賞賛が必要な人は、本当の自信を持っていない人だと思う」と、リラードは語る。かつて、周囲の過小評価に納得しなかったように、現在巻き起こっている賞賛の嵐にも、一歩引いたスタンスで受け止めているようだ。

 リラードは、こう語る。

「みんなから期待されるようになったけれど、今度は、自分が『それだけの選手なんだ』と証明しなくてはいけない。周りから賞賛されても、何かが変わるわけではない。今までと同じように、周りを見返すつもりで、これまでのように努力し続けるだけだ」

 いいときも悪いときも、周囲の声に左右されずに努力し続けるメンタリティ――。これこそ、リラードが選手として成功するうえで、一番の財産となるのかもしれない。


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