【NBA】常勝軍団スパーズの生命線は、
コンビ結成11年目の「ジノビリ&パーカー」にあり (3ページ目)
一方、今年で30歳となったパーカーも、近年になってプレイに円熟味が出てきました。昔はジノビリに頼っていた面もありましたが、現在はゲームの中でどのようにアジャストしていくのか、自分の活かし方を熟知してきたように感じます。昔からスピードはピカイチでしたが、今はパスなのか、シュートなのか、余裕のあるプレイを見せるようになりました。30歳になった今が一番、いい状態ではないでしょうか。
また、スパーズの『ガードコンビ』が、アメリカ人ではない点も興味深いですね(ジノビリはアルゼンチン出身、パーカーはベルギー生まれフランス育ち)。アメリカ人にはないリズムやステップワークを、ジノビリやパーカーは持っているんです。ヨーロッパの選手は幼少期から独特なステップワークを教えられると聞いたことがありますし、たしかにドイツ出身のダーク・ノヴィツキー(ダラス・マーベリックス)のステップも特徴的です。スパーズの生命線は、やはりNBAの中でも異色な『ガードコンビ』にあると思います。
コンビを組んで今年で11シーズン目――。ジノビリとパーカーの存在なくして、今のスパーズは語れません。6年ぶりのNBA王座奪還なるか、円熟味を増したふたりの名ガードのプレイに今後も注目したいと思います。
取材協力:WOWOW
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著者プロフィール
佐古賢一 (さこ・けんいち)
1970年7月17日生まれ、神奈川県出身。179cm/ポイントガード。北陸高→中央大→いすゞ自動車→アイシン精機。日本を代表する司令塔として活躍し、『ミスターバスケットボール』と呼ばれる。的確な判断力と要所の得点力で、JBLリーグ優勝9回、全日本選手権優勝12回を果たす。2011年に現役引退。
WOWOW(http://www.wowow.co.jp/sports/nba/)でNBA解説など活躍の場を広げている。現在はJBA理事ナショナル男子を担当。近況はコチラ
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