【NBA】常勝軍団スパーズの生命線は、コンビ結成11年目の「ジノビリ&パーカー」にあり

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi
  • photo by AFLO

トニー・パーカー(左)とマヌ・ジノビリ(右)の『最強ガードコンビ』で6年ぶりの王座奪還なるかトニー・パーカー(左)とマヌ・ジノビリ(右)の『最強ガードコンビ』で6年ぶりの王座奪還なるか 現在、18勝5敗でサウスウェスト・ディビジョンの首位を走るサンアントニオ・スパーズ。ウェスタン・カンファレンスでも、1位のオクラホマシティ・サンダー(18勝4敗)に次ぐ2位と、好位置につけている。1999年以降、3度しか地区優勝を逃したことのないNBA屈指の強豪は、なぜ安定した結果を残せるのか。『佐古賢一のカットインNBA』の第3回目は、常勝軍団スパーズについて話を聞いた。

 スパーズの試合を見ていて、いつも目に止まるのは「ボール展開の良さ」ですね。スパーズのオフェンスは、ポイントガードのトニー・パーカーから他の選手にボールが渡っても、勝負するタイミングでなければ必ず一度、ボールを外に逃してから新たに選手を動かすのですが、その一連の動作が実に『徹底』されているんです。だから、どんなシチュエーションになってもオフェンスバランスが崩れない。これほど徹底したボール展開は、スパーズの大きな特徴だと思います。

 そんなオフェンスのテンポを作っているのが、司令塔のパーカーです。パーカーがコートにいると、他の選手の機能性もグッと上がります。特に、ディフェンスリバウンドからアウトレットパス(※)をもらったときの、パーカーのアタックの速さ。これはNBAでも抜きん出ています。「これがスパーズの絶対的な強さだな」と感じますね。しかもボールをもらって反撃するとき、パーカーは一度アタックを仕掛け、相手ディフェンスを引き寄せてから味方にパスをするのです。そのアクションがあることで、外でボールをもらった選手が非常にドライブしやすくなります。その一連の動作をパーカーが徹底している点も、安定して得点を奪えている要因でしょう。

※アウトレットパス=ディフェンスリバウンドを取った後、ゴール下の密集地帯から抜け出すためにアウトサイドに出すパスのこと。

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プロフィール

  • 佐古賢一

    佐古賢一 (さこ・けんいち)

    1970年7月17日生まれ、神奈川県出身。179cm/ポイントガード。北陸高→中央大→いすゞ自動車→アイシン精機。日本を代表する司令塔として活躍し、『ミスターバスケットボール』と呼ばれる。的確な判断力と要所の得点力で、JBLリーグ優勝9回、全日本選手権優勝12回を果たす。2011年に現役引退。
    WOWOW(http://www.wowow.co.jp/sports/nba/)でNBA解説など活躍の場を広げている。現在はJBA理事ナショナル男子を担当。近況はコチラ

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