【F1】アストンマーティン・ホンダ、巻き返しのカギは? ストレート車速が30km/hアップする可能性も (3ページ目)
【実質3.2日しか走れていない】
パワーユニット側としても、こうしたダウンシフト時の制御もさることながら、エネルギーマネジメントの熟成も必須事項となる。
どこでエネルギーを使い、どこでセーブし、どこで充電するか──。それによってストレート車速は30km/hも違い、1周で何秒も違ってくる。
ホンダの折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネージャーはこう語る。
「エネルギーマネジメントがパフォーマンスを決する大きな要素なので、我々もシミュレーションで準備し、その後にDiL(ドライバーが操作するシミュレーター)のほうで煮詰めて持ってきました。それでも、やはり実際にコースを走ると、我々がシミュレーション上で最適だと考えているものと、ドライバーが走っていて『これがいい』と思うものに乖離は出てきます。
そのあたりのフィードバックを、ドライバーからかなりもらいました。それを来週に向けてもう一度シミュレーションに入れて、『こうすれば速くなる』というのをいろいろと模索している段階です」
同じバーレーンのコースを走っていても、ライバルたちははるか先を行っている。
最大で7日間走ったライバルたちに比べ、アストンマーティン・ホンダは4日。初日は午後を丸ごと失い、3日目も午後に2時間20分を失ったことを考えれば、実質的に3.2日ほどしか走れていない。ライバルたちがバルセロナのテストを終えた時点にようやく追いついた、というのが実情だ。
だから「今のラップタイムが4.5秒遅い」と言っても意味がない。
マシンもパワーユニットもすべてが新しいだけに、その熟成には時間を要する。しかし、滑り出しは遅くとも、熟成の速度は比例的に上がっていく。
苦境にあることは間違いないが、残り3日間のテストこそが重要だ。そこから開幕戦に向けて、少しでも遅れを取り戻すための充実したテストをこなせるかどうかにかかっている。
著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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