【F1】アストンマーティン・ホンダ、巻き返しのカギは? ストレート車速が30km/hアップする可能性も
ホンダF1バーレーン合同テスト
前半戦レポート(後編)
バーレーン合同テストの前半3日間を終え、アストンマーティン内部の手応えはどうだったのか──。
チームアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、今はまだ基礎確認データ収集作業が中心で、セットアップ作業も進めていないため、マシンの性能を語るレベルにはないと説明する。
アストンマーティン・ホンダの戦闘能力はいかに? photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る「今の段階では、我々の(マシン性能の)限界がどこにあるのかすら、はっきりとはわかっていない。まだパフォーマンス最適化のフェーズに入っていないからね。セットアップを煮詰めるフェーズにも入っていない。マシンの特性を探るために、大きく仕様を変えずに現状の仕様のまま、とにかく周回を重ねることを優先しているから。
まだ基本的な項目を確認している段階で、特別なことをしているわけではないんだ。まともなロングランすらできていないし、C3タイヤでの本格的な走行も2日目が初めて。性能をきちんと引き出せたわけではなく、今はまさに学習段階だ。テストプログラム全体として少し遅れている、という状況だね」
問題は何かひとつではなく、マシンパッケージ全体が複雑に絡み合った問題だと、デ・ラ・ロサは説明する。
「今のF1は完全にパッケージの戦いなので、特定の部分だけを切り出して問題点を指摘することはできない。パワーユニット、空力面、メカニカル面、タイヤのすべてが一体となって、最終的なパフォーマンスが決まるんだ。
ただ、すでに課題がある領域はいくつも特定できていて、対応にも取りかかっている。しかし、それは一晩で解決できるものでもなければ、数分で片づく話でもないよ」
その一例が、ギアボックスだ。
単純に8速のシーケンシャルギアボックス(※)という部分だけでなく、エンジンとモーターを合わせた約1000馬力の強大なトルクを伝えるクラッチや、駆動を左右リアタイヤに分配しマシン挙動をコントロールするディファレンシャルも含めて。
※シーケンシャルギアボックス=レバーを前後に操作して、1速ずつ順番にギアを変速するトランスミッション。
そういったギアボックス全体のハードウェアとソフトウェアを、アストンマーティンは今年から自社製造している。その確認とセットアップ作業にも、もちろん時間はかかる。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。









