【F1】かつてのライバルたちが語る10代の角田裕毅「予選落ちした大会の文句ばかり言っていた(笑)」
F1で5年目を迎えている角田裕毅が第3戦・日本GPを前に、レーシングブルズのトップチームであるレッドブル・レーシングに昇格することが決定した。そのニュースはヨーロッパでも大々的に報じられるなど、世界的に大きな話題となっている。
多くの日本人ドライバーとは異なり、角田は18歳でFIA F4選手権チャンピオン(2018年)に輝くと、翌年から早々に海外のレースへ集中参戦。ヨーロッパの舞台で実績を積み重ねたことによって、2021年にF1デビューのチャンスをつかみ取った。
そのため、日本のモータースポーツ界では馴染みが深くないところもある。だが、日本のトップカテゴリーで戦うドライバーたちのなかには、カートやFIA F4で角田のライバルだった選手もいる。
そんな彼らに「当時の角田裕毅」とのエピソードや、彼の強さを語ってもらった。
10代の角田裕毅はどんなドライバーだったのか? photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る【太田格之進(おおた・かくのしん)25歳】
ホンダ勢注目の若手ドライバーで、今の国内レースで最も勢いがあるといっても過言ではない。今シーズンは新たに海外レースへ挑戦を開始。スーパーフォーミュラと並行してアメリカの伝統的なシリーズのひとつであるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦している。
現在25歳の太田は、1歳年下の角田と幼少期のカート時代から切磋琢磨してきた仲だ。
「僕は3歳からカートをやっていて、裕毅もそれくらいからやっていたと思います。当時、関西カートランドという場所があって、昔はそこがキッズカートの中心地みたいなところでした。小高一斗(今季もスーパーフォーミュラに参戦するトップドライバー)とか裕毅が向こう(関東)から関西まで来ていたので、その時から面識がありました」
数多くある接点のなかで、一番のエピソードはフランスへ遠征に行ったカート大会だったと、太田は当時を語る。
1 / 4
著者プロフィール
吉田知弘 (よした・ともひろ)
モータースポーツジャーナリスト。1984年12月19日生まれ、石川県出身。2011年よりスーパーGT、スーパーフォーミュラなど国内4輪レースを中心に取材。専門誌やweb媒体などで執筆中。日本モータースポーツ記者会所属。