【F1】角田裕毅が新相棒・ローソンについて語る「相手に負けたくないメンタリティは激しくなる」
シーズンはいよいよ残り6戦。ここからは8週間で、ふたつの3週連続開催6レースを戦うことになる。
そんな最終盤に向けて、レッドブルはRBにリアム・ローソンを起用することを決めた。
昨年もケガをしたダニエル・リカルドの代役として5戦にスポット参戦したローソンだが、今回はより明確に、角田裕毅との比較オーディションという位置づけになっている。
角田裕毅の相棒がローソンに代わった影響は? photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る「状況はそれほどシンプルではないけど、基本的には自分自身のためにポイントを獲るのが、自分への評価を高めることにつながる最善策だと思う。それがランキング6位を争っているチームにとってもベストだ。
だから、可能なかぎりポイントを獲るのが僕の目標になる。すべてはパフォーマンスをもとに評価されるし、それはこのプログラム(レッドブルジュニアチーム)に加わった17歳の時から変わっていないよ」(ローソン)
セルジオ・ペレスの不振が続けば、契約があるとはいっても2025年のシートも危うい。その後任として誰が最適なのか、それを明確にするためにもレッドブルはここでローソンを起用し、角田と直接比較をしておきたいとしている。
つまり、ここからの6戦はローソンにとっても、そして角田にとっても、来季のレッドブル昇格を視野に入れた戦いになる。
しかし、角田はそれを強く意識しすぎることなく、今週末のアメリカGPに臨んでいる。なぜなら、開幕当初からリカルドと同じように接し、明確に優位性を見せてきたからだ。
「チームメイトが変わるのは僕にとって初めてのことではないですし、リアムもこのチームで走るのが初めてではないですし。正直、去年と似たような状況なので、全然普通ですね。僕は自分をインプルーブし続けるだけなので、これまでやってきたことをやり続けるだけです」(角田)
昨年スポット参戦した5戦では、実力を証明したいローソンがチームメイトである角田に勝とうと躍起になって、チーム全体の利益を損なう場面もあった。
今回もそういったリスクがないわけではないが、今年のRBはコンストラクターズランキング6位に位置しており、そのチャンスを失うような独りよがりのレースはチームからもレッドブルからも評価はされないだろう。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。