F1参戦10チーム&ドライバー紹介・後編「角田裕毅にエースの自覚?」「アルファタウリのダウンフォース不足は解決した?」 (4ページ目)
アルファタウリAT04この記事に関連する写真を見る【アルファタウリ】
レッドブルの姉妹チームであるアルファタウリは、イタリアを拠点としながらも空力開発部門はイギリスに置き、パワーユニットやギアボックス、サスペンションなど多くの面でレッドブルと技術提携をすることによって、効率的なマシン開発とチーム運営を行なっている。
チーム体制に大きな変化はなく、2018年にホンダとタッグを組んでその後のレッドブルとの成功への架け橋となった。ホンダ側もアルファタウリには、レッドブルとまったく同様のワークス待遇を与えている。
2023年型AT04は、昨年型が苦しんだダウンフォース不足を解消し、戦えるマシンに進化した。当然ながらレッドブルと同じコンセプトを踏襲し、技術提携のメリットを最大限に生かしながらも、マシン各部に独自色を反映させてもいる。
2020年に勝利をもたらしたエース格のピエール・ガスリーがチームを離れ、代わってニック・デ・フリースが加入。F2、フォーミュラE王者であり、メルセデスAMGのリザーブドライバーを務めながらさまざまなカテゴリーで経験を積み、技術的知見に富んだドライバーだ。昨年イタリアGPでウイリアムズから代役出場し、入賞を果たしたことでこのチャンスを得た。
3年目を迎える角田裕毅は、デ・フリースの加入にいい刺激を受けつつエースドライバーの自覚を持ち、肉体的にも精神的にも大きく成長した姿を見せている。ガスリーが3年目に優勝を挙げて大いに評価を上げたように、角田もF1ドライバーとしての地位を確立できるか。キャリアの瀬戸際に立ち、角田はいよいよその実力のすべてを解き放とうとしている。
<No.22/角田裕毅>
2000年5月11日生まれ(22歳)。神奈川県相模原市出身。F1経歴=アルファタウリ(2021〜)。最高位=4位。2022年ドライバーズランキング17位。
<No.21/ニック・デ・フリース>
1995年2月6日生まれ(28歳)オランダ国籍。F1経歴=ウイリアムズ(2022)→アルファタウリ(2023〜)。最高位=9位。2022年ドライバーズランキング21位。
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