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佐藤琢磨「最後ボロボロは自分らしい」。今季のインディカーを総括 (4ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano
  • 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 リスタートでブレーキングをミスしたルーキーにヒットされて琢磨のマシンはスピン。ダブルポイントのレースだというのに、フィニッシュ順位は21位となった。これにより、琢磨のポイントランキングは6位から9位にまでダウンした。

「2ストップでいく作戦で、ハードタイヤで走り出しましたが、すぐにそれが難しいとわかったので、早めにピットストップ。そこからはいいペースで走れ、チームメイトのグレアム・レイホールの真後ろまで浮上。11番手で、自分たちはレイホールより速かったから、トップ10でのゴールは確実だと感じていました。ランキングを大きく落としてしまったのは本当に残念。でも、最後にボロボロになってしまうのも自分らしいですよね。これで引退じゃなくてよかった」

 琢磨は自虐的な感想も交えて話すと、「今シーズンは2回優勝ができました。2回のPP獲得も達成したし、優勝以外にも2度表彰台に上り、とてもいいシーズンにできたと思います」と続けた。

 最終戦開催中、2020年シーズンもレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからフル参戦することを発表した琢磨は、「来年はもっといい戦いができるよう、オフの間にいろいろな準備を進めるつもりです。オフの間も、マシンを少しでも速くできるよう頑張ります」と抱負を語った。

 今年はレイホール二世との2台体制の2年目。2人は揃ってランキングトップ10に入った。2年続けて新しいエンジニアとコンビを組んだこともあってか、チームメイトがしばらく優勝から遠ざかってはいる点は気になるが、2台を使って異なるセッティングを試すなど、2台のデータ、2人のドライバーたちのフィードバックを活用する体制は着実に進歩している。

 3カー体制に拡大かという噂もあるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングだが、「まずは2カー体制で、どのコースに行っても優勝争いができるようにならないといけない」と、チームオーナーのひとりであるボビー・レイホールはラグナセカで話していた。

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