全米が「インディ500勝者」と呼ぶ佐藤琢磨。年間王者に向けて激走

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

デトロイト・レース2ではポールポジションを獲得した佐藤琢磨(左下)デトロイト・レース2ではポールポジションを獲得した佐藤琢磨(左下) インディカーシリーズ最大のイベント、インディ500で優勝した佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)。レース翌日には、インディアナポリスのダウンタウンで開催された表彰パーティーにタキシードで登場。それが終わるや、インディカーのプライベート・ジェットでニューヨークへと移動した。インディ500恒例のメディアツアーを行なうためだ。

 アメリカが誇るビッグレースに勝った者は、早朝からラジオ、テレビ番組出演をハシゴし、証券取引所で取引開始の鐘を鳴らし、エンパイアステイトビルの屋上や高層ビル最上階のバーでのイベントに参加し......と、マンハッタンを11時間にわたって駆け回った。

 まだ、これだけでは終わらない。今度は一気に南部テキサスへと1500マイルを移動。2週間後にダラス郊外で行なわれるインディカーシリーズ第9戦に向けたプロモーション・イベントに出席し、NFLのダラス・カウボーイズとの交流も行なった。

 さらにツアーは続く。次はアメリカ自動車業界の首都デトロイトへ。週末にインディカーのダブルヘッダーが行なわれる街だ。インディ500は開催期間が長いのだから、レース直後の週末にすぐ次のレースを行なわなくてもよさそうなものだが、まだ話題がホットなうちのレースは人気が高く、近年はデトロイトがそのイベントの開催権を握っている。プラクティス開始は金曜で、琢磨は木曜にデトロイトのプレスの取材を受けた。

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