ホンダの作戦勝ち。MotoGP前半戦はマルケスが一歩リード
第9戦・ドイツGPの開催地「ザクセンリンク・サーキット」でフリープラクティスが行なわれたレースウィーク初日・金曜のセッションは、晩秋か初冬のよ うに冷えた肌寒いコンディション。グリッド位置を決定する土曜の予選は、一転して汗ばむ陽気の晴れた1日。そして、雌雄を決する日曜日は、朝から粒の細かい雨が降っては小止みになるウェットコンディション――。午後2時から全30周で争う決勝はフルウェットでスタートしたものの、雨が上がって途中からレーシングラインが少しずつ乾いていく微妙なコンディションになった。
見事なタイヤチョイスでザクセンリンクを制したマルク・マルケス(中央) このコンディション変化を見極め、さらに別タイヤを装着したマシンに乗り換えるピットインのタイミングとタイヤ選択の戦略が、勝負を大きく動かした。
レース開始時には、全員がウェットタイヤのマシンでスターティンググリッドについた。
このときの選択は、バレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ MotoGP)、ホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ MotoGP)、ダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)がフロント用にエクストラソフトコンパウンドを装着していた。チャンピオンシップを争う直近のライバルやチームメイトと異なるソフトコンパウンドでグリッドについたマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は、彼らのタイヤ選択をスタート直前に知って自分も同様のエクストラソフトに交換し、レースがスタートした。
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