インディ500優勝の新人ロッシとホンダが挑んだ驚異の「燃費作戦」

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano   松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 ロッシには、自らに勝利の目がなくなったチームメイトのハンター-レイという協力者もいた。彼が目の前を走り、燃費セーブのアシストをしてくれたのだ。ビクトリーレーンに立ったロッシは、「まだ自分たちがどうやって勝ったのかを理解し切れていないんだ」と戸惑っていた。

「作戦が見事だった上に、ハンター-レイが大きなサポートをしてくれた」(ロッシ)

 アンドレッティ・オートスポートは、優勝争いに生き残った2台がスピード勝負と燃費勝負という正反対の作戦を採用し、1-2フィニッシュを達成した。ロッシの勝利は作戦によるものでもあったが、不可能と思われた燃費を実現したのはロッシのドライビングでもある。チームメイトのアシストもあったが、彼が勝ったのは、それだけの力を備えていたからだ。レーシングドライバーにスピードが求められるのは当然だが、ゴールまで走り切る冷静さも必要だ。ロッシにはこの両方があった。

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