インディ500優勝の新人ロッシとホンダが挑んだ驚異の「燃費作戦」
記念すべき第100インディ500を制したアレクサンダー・ロッシ インディ500はモナコ・グランプリやル・マン24時間より歴史が長く、観客動員数でも世界ナンバーワンを誇るレースだ。今年は記念すべき第100回目の開催とあって大きな注目が集まり、指定席チケット約25万枚は前売りでソールドアウト。レースウィークエンドのホテルは街中も郊外もすべて予約でいっぱい。スピードウェイの隣のキャンプ場のスペースも売り切れて、ついには指定席ではない一般入場券までもがレースの1週間前には完売とアナウンスされた。
5月29日は幸いにも雨の天気予報が外れ、照りつける日差しのもと、200周、500マイルの長く激しいレースが繰り広げられた。観客席は、出場ドライバーたちでさえ驚く超満員。30万を超す人々が詰めかけていた。
インディカーの最高速は370km/hオーバー。レースでもコンスタントに350km/h以上を保って、一触即発のバトルが続けられる。今年はスタート直後から抜きつ抜かれつの凄まじいトップ争いが展開され、大観衆は歓声を上げっ放しだった。
残り50周を切る頃から、スピードウェイの熱狂ぶりは更にヒートアップ。そして、思わぬウィナーが誕生した。アメリカ人ルーキーのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)だ。まだインディカーで走り出して6戦目の24歳が、自身初となるインディカー・シリーズでの勝利をとてつもない大舞台で飾った。
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