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異例のMotoGP「玉突き移籍」で
貧乏クジを引いたライダーは? (4ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira  竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 とはいえ、フランスGPを終えてからイタリアGPまでの1週間ほどのあいだに、流動的だった状況が"ドミノ倒し"のように一気にバタバタと動いたことはたしかだ。その一方で、マルク・マルケスに関しては、更新の発表こそ行なわれていないものの、引き続きホンダで走り続けることは事実上決定しているため、イタリアGP直前に雪崩を打って行なわれたこれらの発表をもって、来季の有力どころの去就はほぼすべて決定したことになる。

 これらの慌ただしい進展に、おいてきぼりを食らう格好になったのが、スズキのアレイシ・エスパルガロだ。

 エスパルガロには、2015年のスズキ復帰以来、ビニャーレスとともにファクトリーライダーとして開発を担いながら、ライバル陣営を懸命に追い上げてきた――という自負がある。ビニャーレスの離脱と入れ替わるようにイアンノーネがやってきたために、チームに残されたライダーのシートはあとひとつになった。そこを目指して、Moto2から昇格を狙う選手たちの情報も何かと取りざたされている。それらの要因があいまって、エスパルガロが来季以降もチームに残留できるかどうかは、極めて微妙な状態になった。

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