【F1】可夢偉が振り返る2012シーズン。「今年は求められるレベルが高くなっていた」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

――具体的にはどういう特性が?

「ブレーキング時にマシンが安定しない。僕が速いのって、ブレーキングが安定する時なんですよ。ホッケンハイムとか鈴鹿とか、コースレイアウトの関係とかしっかりエアロ(ダウンフォース)が効くようなところで、リアが強くてしっかり安定している時なんです。リアが踏ん張ってくれないと、ブレーキが頑張れないから、そうなるとコーナリングも弱くなるんです。ハンガリーとかシンガポールなんかはまさにそうやったし。でも、そういう時でも予選は結構頑張れたかなと思うけど」

――堅いタイヤのグリップを引き出せないという特性のせいで、終盤戦は苦しみました。

「僕らは予算の都合上、いろんなものをテストするわけにはいかへんから、どっかとんがってるところをひとつ(長所を徹底的に強くするよう)開発するしかないんですよね。そうじゃないと(マシン性能の)全体的なアベレージが低くなってしまうんです。

 でもね、そうやって開発してきたからこそ、いいところではあれだけのパフォーマンスが出せたんですよ。プライベートチームとしてはビックリするくらいのパフォーマンスが出せたと思いますよ」
>>続く

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