【F1】可夢偉の2012年の自己採点は?
「普通に走れていれば余裕で上に行けていた」
2013年のF1シート獲得を事実上断念することを発表した可夢偉だが...... 小林可夢偉が2012年シーズンを振り返るインタビューの後半では、チームメイトが次々と表彰台を獲得していった裏側で、彼がどんな戦いをしていたのかを聞く。チーム予算の少なさゆえに解決できない問題と向き合いながらの戦い。それでもレースは楽しいと語る可夢偉は、自身の戦いぶりをどう自己採点するのか。
――戦略面では、マレーシアGP(第2戦)、カナダGP(第7戦)、イタリアGP(第13戦)でチームメイトがギャンブル的な戦略で表彰台に立った反面、可夢偉選手は保守的な戦略を選ばされることが多かった。
「ほとんどそうやったよね。それがイヤということはなくて、それをうまく利用したドライバー(セルジオ・ペレス)もすごいと思うし。ただ、僕としては純粋なクルマのパフォーマンスでちゃんと表彰台を獲るっていうのが常に目標やったから。逆に言えば、ちゃんとやるべきことがやれれば表彰台が獲れるってチームのみんなが信じていたから、それをやり続けられたという方が正しいんでしょうね」
――ドイツGPでは、2戦連続のチームの判断ミス(予選中の降雨に、タイヤ交換などでうまく対応できず)にしびれを切らして、自分で戦略を決めるという決断をして成功しましたが(4位入賞)、あれが転機になりましたか?
「うん、大きかったですね。しっかり回ればしっかり結果が出るっていうことを証明できたからね。あの予選の(タイヤ選択の)判断ミスは、天気予報ばっかり信じているからロクなことがないっていうことだったんです。最後のブラジルGPまでそうやった(予報を信じていた)から、結局はそういう対応力とかいろんな意味でザウバーは未熟だったっていうことですよね。(それまでの判断ミスもあって)ブラジルでは最終的に(自分の)言うことを聞いて(タイヤを交換して)くれたから助かったけどね」
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