【F1】可夢偉が振り返る2012シーズン。
「今年は求められるレベルが高くなっていた」
ドライバーズランキング12位で2012シーズンを終えた小林可夢偉 日本GP(第15戦)で表彰台を獲得し、2012年シーズンを60ポイント獲得ランキング12位で終えた小林可夢偉に、長かったシーズンを振り返ってもらうことにした。 シーズン前半は不運が続き、チームメイトが表彰台を獲得する中でもなかなか結果につなげられなかった。その背景には、マシンの速さが増したことでトップチームと戦えるようになった反面、チーム自体の未熟さが浮き彫りになってしまった現実がある。 しかし、チームは失敗を繰り返すことで確実に成長し、ついに鈴鹿での表彰台という到達点までたどり着いたのである。 「アップ・アンド・ダウンの......あんまり運がなかったシーズンやったかな(苦笑)。流れがいい時は表彰台とか4位、5位を争えたり、今までにないリザルトが争えるレースができたよね。でも運が悪いレースが多くて、なかなか結果につながらなかった。でも20戦というと長く感じたけど、いざ始まってみるとあっという間で短かったですね......」 ――シーズンが短く感じたというのは、それだけ充実していたということですか? 「いろいろトライをしたし、しっかり戦えるところにいたし、戦えば戦っただけ結果が出るポジションにいたっていうのが大きかったですね。だからいい意味でいろんな頑張れる要素があったっていう。スペインGP(第5戦)、ドイツGP(第10戦)、ベルギーGP(第12戦)、それから意外とヨーロッパGP(第8戦)もよくて、普通に走れていれば表彰台は確実に乗れてたよね」 ――今年は不運が多かったけど、ドライバーとしては不運が続いた時にはどうするものですか? 「普通にやるしかないんですよ。だって、運を変えるなんて無理でしょ? 運はもう、"運待ち"するしかないから。レースってそういうもんですよ。しょうがないですよ。そりゃあ嫌やけど、嫌やとか言い出したら子どもじゃないんやから(苦笑)。そういうのも分かったうえで頑張らないといけないんですよ」
――1年を振り返って、どんなシーズンでしたか?
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