堤礼実アナが振り返る『みんなのKEIBA』での4年間「100%楽しい現場が待っていた。唯一の心残りは...」 (2ページ目)

  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

 だからこそ、DAIGOさん、細江純子さん、井崎先生とは、ほぼ毎週お会いしていたのに、その機会がなくなってしまうのは寂しいですね。これからもご飯に行こうとか、細江さんとは女子会をしようと話していますが、今までは当たり前のように会っていたのに、そうやってきっかけを作らないとお会いすることがないのかと思うと......。

 でもきっと、私が番組を離れたからこそ距離が縮まるということもあるはずだと自分に言い聞かせています。今後、みなさんとどんな関係を築いていけるのか、楽しみでもありますね。

 それにしても、入社1年目に競馬の番組に携わるようになった時は、こんなに長く競馬番組に携わらせてもらえるとは思っていませんでした。それまで競馬の「ケ」の字も知らない、ズブの素人でしたから。

 ただ、今にして思うと、競馬とは不思議な縁で結ばれていたのかもしれないな、と思う出来事もありました。それは、私がフジテレビに入社した直後の2016年4月のこと。友人に誘われ、人生で初めて競馬観戦に行ったのです。皐月賞当日の中山競馬場でした。

 当時の私は、祖父が乗馬をやっていたので馬という生き物に愛着はあったものの、競馬に対しては、かなり古いイメージを持っていました。友人に「もしかしたら競馬番組をやることもあるだろうから、何事も経験だよ」と誘われて行きましたが、正直どんな世界が待っているんだろうと、競馬場に行くことに不安があったのも事実です(苦笑)。

 ところが、実際の競馬場に足を踏み入れてみると、自分が想像していたものとはまったくイメージが異なる空間が広がっていました。若い女性や家族連れも多く、何より生で見るレースはとても迫力があり、とても臨場感がありました。気がつけば、力強い馬の足音に高揚感を覚えている自分がいたほどです。

「GI」という文字を見ても、その意味がわからないばかりか、「ジーワン」と読むこともできない。そんな私でも、「競馬って楽しい!」――そう思うことができました。

 それから、およそ半年後。私は競馬番組を担当することになり、ビックリするやら、うれしいやら。私を競馬に誘ってくれた友人から、「やっぱり!」と連絡があったことは言うまでもありません。一回でも見ておいてよかったなと思うと同時に、「この友人は預言者だな」と思いましたね(笑)。

 古いイメージを持っていた私にとって、競馬はいわば食わず嫌い。でも、競馬番組を担当させてもらったおかげで競馬の魅力に気づき、私の人生はより華やかなものになった気がしています。

 唯一の心残りは、凱旋門賞の生取材に行けなかったことですね(笑)。

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