堤礼実アナが振り返る『みんなのKEIBA』での4年間「100%楽しい現場が待っていた。唯一の心残りは...」
堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第50回(最終回)
スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。堤アナが『みんなのKIEBA』から"卒業"することとなり、2020年秋にスタートした同連載も今回が最終回。最後に『みんなのKEIBA』のMCを担当した4年間を振り返ってもらいつつ、この連載への思いも綴ってもらった――。
本日3月26日の放送を最後に、私は『みんなのKEIBA』を卒業することになります。
今は寂しい気持ちでいっぱいですが、私が担当した4年間を振り返ると、日本競馬史に残る数々の偉業が成し遂げられ、それを競馬番組のMCとして目の当たりにできたことは本当に幸せな日々だったと感じています。
すぐに頭に思い浮かぶレースはいくつもありますが、とりわけ印象深いと言えば、2020年のジャパンカップ。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトと、3頭の三冠馬が勢ぞろいした"ドリームレース"です。
競馬に携わるようになって初めてでしたね、前の夜に興奮して寝つけなかったのは(苦笑)。三冠馬3頭の直接対決というだけでもすごいことなのに、その他にもマカヒキやキセキ、グローリーヴェイズ、ワールドプレミアなどのGI馬が名を連ね、こんなにも豪華なメンバーがそろうことがあるのかと、本当にワクワクしました。
アーモンドアイの引退レースということもあって、レース前は少し悲しい気持ちにもなっていたのですが、いざスタートしてみると最後まで白熱の展開で、今振り返っても改めてすごいレースを見せてもらったんだなと実感します。
しかも結果は、戦前の期待どおり「3強」が見応えのあるレースを披露して上位を独占。アーモンドアイが芝GI通算9勝という自らが持つ史上最多記録を更新して優勝し、コントレイルが2着、デアリングタクトが3着に入りました。
結果も含めて、何もかもが出来すぎているというか、「こんなパーフェクトなレースがあるんだな」と、結果がわかっている今でも当時を思い出し、たまに見たくなるレースです。
また、番組内の『みんなの夢馬券』のコーナーでも、本当にいろんなことを経験させてもらいました。DAIGOさんや井崎脩五郎先生の1点勝負で勝ちきる男気をはじめ、DAIGOさんのWIN5的中など、これらの"偉業"もまた、記憶に残る出来事です。
私にとって『みんなのKEIBA』は仕事場であり、誤解を恐れずに言えば、憩いの場でもありました。番組に関わる人すべてが競馬を愛していて、その空間がすごく心地のいいものだったからです。
毎週中山競馬場や東京競馬場へ向かう道すがら、正直、少し疲れていて「遠いな~」と感じることもありました。それでも、行けば100%楽しい現場が待っているのはわかっていたので、決して足取りが重くなることはなかったです。共演者やスタッフのみなさんに恵まれ、オンエア以外の時間も含めて、本当に楽しい時間を過ごせました。
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