高配当が見込める東京新聞杯。穴党記者が異なるレース展開を見据えて推奨する伏兵2頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 古馬のマイル重賞、GIII東京新聞杯(東京・芝1600m)が2月5日に行なわれる。

 過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気はわずか1勝。2着も1回、3着も2回と、その信頼度は決して高くない。それもあってか、3連単の配当は昨年以外、すべて万馬券。10万円超えの高配当が4度も飛び出している。

 その他、レースの傾向について、スポーツ報知の坂本達洋記者はこう語る。

「東京新聞杯は、マイル路線を歩む古馬たちの春の始動戦と位置づけられていますが、明け4歳の実力馬の活躍が目立っています。昨年はイルーシヴパンサーとファインルージュがワンツーフィニッシュを決めるなど、過去10年で4歳馬が5勝。連対馬も計10頭と好成績を残しています。充実期を迎える4歳馬の勢いは評価せざるを得ません」

 そして今年も、有力な明け4歳馬が出走メンバーに名を連ねる。「昨年のオークス3着、秋華賞2着のナミュール(牝4歳)を筆頭に、ピンハイ(牝4歳)、プレサージュリフト(牝4歳)など、牝馬を中心に4歳勢は層の厚いメンバー構成となっています」と坂本記者。

 となると、昨年同様、今年も堅い決着に収まるのか。坂本記者はこんな見解を示す。

「今の東京の馬場傾向や展開面などから、伏兵が台頭する余地は大いにあると思います。開幕週の前週、芝で行なわれた全10レースの勝ち馬は、いずれも4角通過順が6番手以内。とにかく、逃げ、先行馬が残る傾向でした。

 2週目を迎えても、週中は好天続きでしたから、極端に傾向が変わることはないと考えています。そして、今回の出走メンバーを見渡しても、何が何でも行きたい馬がいるわけでもなく、先行馬に利がありそうです」

 明け4歳の有力牝馬は皆、差し・追い込み脚質。つまり坂本記者は、人気薄の先行勢の粘り込みがあってもおかしくない、という見立てだ。

 そこで坂本記者は、同じ4歳でも牡馬のショウナンマグマ(牡4歳)を穴馬候補に挙げる。

「昨夏のGIIIラジオNIKKEI賞(福島・芝1800m)で逃げて2着に粘るなど、持ち前の先行力は魅力。前走のオープン特別・ディセンバーS(12月18日/中山・芝1800m)の勝ちっぷりもよかったです。スタート自体はひと息でしたが、すぐに行き脚がついて2番手へ。逃げ馬を見る形で折り合って、直線で堂々と抜け出す正攻法の競馬で勝ちきったのは、充実してきている証拠でしょう。

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