きさらぎ賞で3頭の激走候補。過去データから浮上する人気薄馬の台頭に注意

  • text by Sportiva
  • photo by Sankei Visual

 3歳クラシックの「登竜門」とも言われる、GIIIきさらぎ賞(中京・芝2000m)が2月5日に行なわれる。

 このレースの過去10年の結果を振り返ってみると、1~3番人気が一頭も馬券圏内に入らなかった年はなく、6勝、2着6回、3着6回。比較的堅い一戦と言える。

 とはいえ、時に伏兵の台頭も見られ、馬連や3連単などで好配当が何度か生まれている。加えて、今年の3歳世代、とりわけ牡馬戦線は混戦模様。重賞や特別戦では、数多くの番狂わせが起こっている。

 そうした状況を踏まえると、今回のきさらぎ賞は穴狙いに徹してみるのも悪くはない。そこで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで思わぬ激走を果たしそうな伏兵をあぶり出してみたい。

 まず目が行くのは、前走で500万下(現1勝クラス)の特別戦に出走して3着以内に好走しながらも、勝ちきれなかったことで低評価にとどまった馬である。

 このタイプは過去に何度か穴をあけており、2019年に6番人気で2着となったタガノディアマンテ、同7番人気で3着に入ったランスオブプラーナ、2022年に8番人気で3着となったメイショウゲキリンらがそのいい例となる。

 となれば、今年も同様のタイプを狙いたいところだが、今回の出走メンバーを見渡してみると、前走で1勝クラスの特別戦に出走し、3着以内に入りながらも人気薄になりそうな馬はいない。ただし、"特別戦"に限らなければ、1勝クラスのレースで3着以内に入ってここへ挑む馬はいる。

 シェイクユアハート(牡3歳)だ。

 同馬は昨年10月のデビュー戦で8着に敗れたが、続く2歳未勝利(12月3日/中京・芝2000m)を2馬身差で快勝。そして3戦目となった前走で、3歳1勝クラス(1月5日/中京・芝2000m)に出走し、3着と善戦している。

 つまり、特別戦ではないものの、過去例で挙げた3頭と同じく、前走で1勝クラスのレースに出走して3着以内、という条件を満たしている。加えて、下馬評は決して高くない。

 同馬はここ2戦、今回と同じ中京・芝2000mの舞台で戦ってきた。その経験が生かされれば、過去例の馬たちと同様、上位に食い込んできても不思議ではない。

 続いて注視したいのは、前走でデビュー3戦目、もしくは4戦目の未勝利戦を勝ち上がってきた馬だ。

 デビューから3~4戦目で初勝利を挙げた馬となると、どちらかといえば苦労タイプゆえ、すぐに重賞で好走するイメージは湧きにくい。だが、きさらぎ賞ではこのタイプが何度か馬券に絡んでいる。

1 / 2

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る