きさらぎ賞で3頭の激走候補。過去データから浮上する人気薄馬の台頭に注意 (2ページ目)

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 たとえば、2013年に5番人気で2着となったマズルファイヤー、2014年に6番人気で3着に入ったエイシンエルヴィン、2018年に5番人気で3着となったラセットらがそうだ。

 そこで、今回も同様のキャリアの馬を探してみると、当てはまる馬が1頭だけいた。ロゼル(牡3歳)である。

きさらぎ賞での一発が期待されるロゼルきさらぎ賞での一発が期待されるロゼルこの記事に関連する写真を見る ロゼルは8月のデビュー戦で4着になったあと、未勝利戦で2戦続けて2着と惜敗を喫した。しかしその後、年明けに臨んだ前走の3歳未勝利(1月8日/中山・芝2200m)で念願の初勝利。2着馬とクビ差の接戦をモノにした。

 白星を挙げるまでには時間がかかったが、デビュー以来、安定した走りを見せてきたことは間違いない。過去例に挙げた面々も、未勝利戦で善戦を続けて勝ち星を挙げると即、重賞でも通用する力を見せた。ロゼルも同じく、きさらぎ賞で上位争いに加わってもおかしくないだろう。

 最後に人気でも押さえておきたい馬がいる。オープンファイア(牡3歳)である。

 というのも、このレースではディープインパクト産駒が圧倒的な実績を残しているからだ。過去10年で3勝、2着6回、3着3回。2016年には、1〜3着を独占している。

 現3歳世代はディープ産駒の最終世代であり、日本で登録された馬はわずか6頭しかいないが、そのうちの1頭がオープンファイアである。同産駒のきさらぎ賞における相性のよさを鑑みれば、無視するわけにはいかない。

 まして、オープンファイアはデビュー戦を快勝すると、続くリステッド競走のアイビーS(東京・芝1800m)でも展開に恵まれないなかで3着を確保。力があるところは存分に示している。勝ち負けを演じる可能性は大いにある。

 激戦の3歳牡馬戦線。きさらぎ賞でも人気薄馬の大駆けに注意が必要だ。

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