高配当が見込める東京新聞杯。穴党記者が異なるレース展開を見据えて推奨する伏兵2頭 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 ウインカーネリアン(牡6歳)、ファルコニア(牡6歳)など他にも前目につけたい馬はいますが、前走で2番手で折り合う競馬ができたことは、本当に収穫だったと思います。管理する尾関知人調教師も、『昨年の今頃は気持ちの面で難しいところがあって、GIIIきさらぎ賞(11着。中京・芝2000m)ではコントロールが利かなかったが、今は競馬が上手くなってきている』と評価しています。

 さらに、追い切りなどでは力む面を見せていることもあって、『折り合い面においては、クラスが上がってペースが上がるのはむしろいい』と尾関調教師。今の馬場傾向を踏まえれば、同馬の粘り込みを期待したくなります」

 坂本記者はもう1頭、気になる馬がいるという。

タイムトゥヘヴン(牡5歳)です。こちらは追い込み脚質ですが、淡々としたスローペースになって、最後の決め手勝負になった場合に侮れない存在だと思っています。脚質的にどうしても展開に左右される面はありますが、毎回確実にいい脚を使っていますから。

 それに、勝ち星こそないものの、昨春のGII京王杯スプリングC(東京・芝1400m)で3着に追い込んだように、広い東京コースは同馬の力を存分に発揮できる舞台だと見ています。

 前々走のオープン特別・キャピタルS(8着。11月26日/東京・芝1600m)、そして前走のGIII京都金杯(7着。1月5日/中京・芝1600m)は、ともに直線で内を突くも、前が壁になる場面があるなどスムーズさを欠く内容でした。それでも、どちらのレースも勝ち馬からコンマ3秒差。着順のわりに大きく負けておらず、まともなら違うはずです。

 鞍上は、昨春のGIIIダービー卿チャレンジトロフィー(中山・芝1600m)で同馬を初の重賞制覇に導いた大野拓弥騎手。2週連続で追い切りに騎乗し、『ペースが遅くても、馬群が固まっていてくれれば、瞬発力を生かせる。ここでも、瞬発力は上位だと思う』と、今回もレースに向けていいイメージを抱いています。

 ここのところ惜しい競馬が続いていますが、ほんの少しかみ合えば、ここで重賞2勝目を飾ってもおかしくないと思います」

 坂本記者が名前を挙げた2頭は、実力も実績もありながら、人気の盲点となっている存在。過去、こうしたタイプの馬が何度も波乱を起こしていることを考えても、要注意である。

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